広尾線(2)

　【とかち帯広空港到着後、2つの理由で真っ先に中札内へと向かいました】

　2007年8月11日正午前。　とかち帯広空港でレンタカーを借り出した私が真っ先に向かったのは、空港すぐ南の中札内でした。
　なぜ、中札内に向かったのか？　なぜ、中札内に行きたかったのか？　　　理由は2つありました。その2つの理由をお話して、中札内の話、そして今回の「街と鉄道・2007夏の北海道シリーズ」である、「紋別・十勝2007」の締め括りとさせて頂こうと思います。

　中札内で、まず私が向かったのは、"鉄道記念公園"でした。この鉄道記念公園に行くこと　そのことが、前述の理由の1つ目でした。

中札内鉄道記念公園。旧広尾線・中札内駅跡です

　上の写真は、この日私が訪れた、中札内の鉄道記念公園。この場所は、既に「街と鉄道」で一度紹介したことがあります。そう、旧広尾線、中札内駅跡です。
　「街と鉄道」で中札内の鉄道記念公園の話を扱ったのは、2000年夏の北海道シリーズでした。その2000年夏のシリーズで訪れた中札内で、私がどうしても気になり、「街と鉄道」に書いたことがありました。それは、「中札内鉄道記念公園内の施設に対する、心無い落書き」についてでした。

　正直言うと、書いている本人以外、落書きを見て気分の良い人間は皆無だと思う。「センスのある落書きもある」という意見を言う人もいますが、こんな意見には同調したくない。落書きというものは最悪の行為です。
　中札内の鉄道記念公園という場所の性格上、道外の観光客が数多く、中札内鉄道記念公園を訪れるとは思えません。つまりは、中札内の鉄道公園の落書きは、地元の人間の悪行としか思えませんでした。それは悲しいこと。だからこそ今夏、中札内を訪れるにあたり、「あの鉄道記念公園に行こう。あの種の落書きがまだあるのか。いや、鉄道記念公園そのものが維持されているか」との想いが強くありました。

　中札内の鉄道記念公園があるべき場所に行ってみました。鉄道記念公園はあった。良かった。鉄道公園が維持されていた。
　次に、公園内の施設、特に貨車を入念に観察してみました。貨車はきれいに塗装されており、落書きは無し、一度落書きされて消された跡も無し。良かった。本当に良かった。

　中札内を訪れた2つ目の理由。それは、「想いやり牛乳」の存在でした。

中札内想いやりファーム

　中札内想いやりファーム。この話も既に「街と鉄道」で一度紹介したことがあります。そう、無殺菌牛乳の話です。
　「街と鉄道」で無殺菌牛乳の話を扱ったのは、2005年夏の北海道シリーズでした。その2005年夏のシリーズで、「街と鉄道」に、想いやり牛乳と命名された無殺菌牛乳の話を書きました。 2005年夏のシリーズでも書きましたが、牛乳そのものは、本当に美味しいです。今夏、とかち帯広空港利用を決めた段階で、私が「あの牛乳を今夏も楽しもう」と決めたのも、自然な流れでした。

　私がこの牛乳を知ってから2年以上経ちましたが、正直なところ、まだまだこの牛乳はメジャーになっていません。と言うか、通販嫌いな私がこの牛乳を目にするのは、中札内村内のみに限定されます。無殺菌で牛乳を提供しようとする以上、大変な面があり、それが価格面に反映されてしまうこともあるでしょう。実際、現在の日本の消費者は、「良いモノは少々値段が高くても購入したい」という流れになっていると感じています。しかし、その「少々」には限度がある。「牛乳も良いものが飲みたい」と思っても、価格が「少々」高い、の少々の度合いが、一般消費者の常識的な許容範囲を超えてしまうと、メジャーになるになかなか難しいものがあると思う。この無殺菌牛乳。一度飲めば、その凄さがわかる。しかし、値段が少々高くなる。その「少々」を消費者がどこまで受け入れるのか…　　　私自身、とても興味があります。皆様の「少々」はどのあたりでしょうか？

中札内想いやりファーム内。この牛たちが無殺菌牛乳を産み出す

　今夏も、道内で私自身、十分に楽しみました。そして、今夏道内で見たものを、こうしてホームページ化することができました。私自身も毎年1つずつ歳をとる中で、変えていきたい部分と変えずに維持していきたい部分がありますが、「夏の北海道シリーズ、夏に北海道に行き、その模様をホームページ化する」ことは、変えずに維持していきたい部分のほうですね。

　これで、今回の「紋別・十勝2007」は完結です。最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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