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【ニホンザル、すべての人から愛される存在にはなれないのか…】 脇野沢。 この記事を私が書いているのが2005年前半ですから、このページをお読みのほとんどの方が、脇野沢の名前を記憶されているでしょう。"北限のサル"として天然記念物に指定された野生のサル君たち。しかし、TV等のメディアでさんざん報道されてきたように、このサル君たちをこのまま放置、黙認できない状況におちいりました… 私自身の個人的な意見は、"薬殺止む無し"でした。しかしこれは、自身も悲しくなる意見です。だからこそ、この時期に脇野沢を訪れなければならなかった。10年前に私が訪れた時とは状況が変わってしまった脇野沢に… 脇野沢を訪れても、野生のニホンザルにいつでも出会えるわけではない。仕方ない。私はサル君たちに会う為、国道338号沿いの脇野沢野猿公苑に入苑しました。 脇野沢野猿公苑にて
この野猿公苑内にいるニホンザルは、当然ながら野生というわけではなく、保護・飼育されている形を取っています。こうして、一つ何らかの形で障壁を介して眺めた時のサル君たちは本当にかわいい。でも…  この、脇野沢のニホンザルの問題は非常に難しいものであり、私にはこれ以上コメントをする能力もありません。  野猿公苑でずいぶんと悩んだ後、私は脇野沢の西部、九艘泊へと向かいました。 脇野沢・九艘泊より北海岬そして猿の住む海辺公園を望む   ここ九艘泊には、"猿の住む海辺公園"というネーミングの公園がある。その公園に行ったところで猿に会えるわけではないし、小さなあずま屋とベンチと石碑と素敵な平舘海峡の眺めがあるだけの公園ですが、ゴールデンウィーク中でも観光客がほとんど来ない場所ですから、先ほど野猿公苑で目にしたサル君たちに想いを馳せるためにも私には大切な時間になりました。  猿の住む海辺公園から先には、"東北自然歩道・北限のニホン猿とむつ湾展望のみち"と名づけられた素敵な自然歩道が用意されています。用意されていました。脇野沢港〜九艘泊〜先ほど訪れた野猿公苑を結ぶ、全長13.5kmの自然歩道。私自身、まだまだ青森空港到着直後にやらかした足首のトラブルで、長い距離を歩くことにはためらいがありましたが、1-2km程度であれば歩きたかった。難しい問題に触れている時だからこそ、歩きたかった。しかし… 北海岬から先へ続くはずの東北自然歩道は既に崩壊、青森県 環境庁も自然歩道を修復する気は無いのか、「崩壊の為 危険、入るな」の立て看板のみ。ニホンザルの問題をゆっくり考えたかったのに、何か余計に哀しくなってしまいました。 |
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