【ぶらり加悦 (京都府) へ】
本当に "ぶらり" と、私は加悦の街に入りました。
2002年10月、私は兵庫県豊岡市に用があった、用を作った？、ために豊岡へと足を向けたのですが、自動車利用であれば豊岡から京都府加悦町は県境を越えたすぐ向こう側です。この加悦という町は、古くからのローカル私鉄ファンならば "加悦鉄道が走っていた街" としてその存在を知っているはずです。しかし私は残念ながら加悦鉄道が現役だった時代に当地を訪れることはありませんでした。しかし今回はせっかくのチャンスでしたから、加悦鉄道が走った加悦へと向かいました。豊岡から 出石町、但東町、そして京都府に入って 福知山市 をわずかにかすめて 加悦へと入りました。
加悦に入り、私はまずかつての加悦駅跡を目指しました。
加悦駅跡。現在、かつての駅構内には新しい綺麗な町役場が立つ加悦駅跡。こういう書き方をするとまどろっこしいですから、少し概況を説明しましょうか。
1985年。ひっそりとその役割を終えた加悦鉄道、そして加悦の駅。この場所には加悦鉄道がまだ現役だった頃から、そして廃止を迎えてからは加悦鉄道の想い出を将来につなぐために "加悦SL広場" が開設され、鉄道車輌 そして洒落た印象の駅舎ともども現役時代から廃止後もそのままに残されていました。
しかし、加悦SL広場は新設された国道176号バイパス沿いの場所に移されました。その移された場所とは、かつての加悦鉄道・鉱山駅跡。加悦鉄道は加悦駅から大江山方面へとニッケル鉱石輸送のための専用線が敷かれており、鉱山駅という名の貨物駅が置かれていました。加悦SL広場は、その鉱山駅跡地へと移っていったわけですが、これは正しい判断でしょうね。この加悦SL広場を訪れる方は、その多くが、いやほとんどが自家用車利用なのでしょうから、当地ではメインルートとなりつつある国道176号バイパス沿いにあるほうが訪れやすいでしょうし、加悦をSLが走ったことを知らずに当地に立ち寄った人でもバイパス沿いにこのSL広場があれば、なんとなくSL広場に入園する人も出るでしょう。
その加悦SL広場が去った加悦駅跡には加悦町役場が建ち、その片隅に、かつての加悦駅舎そのままの "旧加悦鉄道加悦駅舎 -歴史街道iセンター加悦駅舎-" が鉄道時代の匂いを感じさせてくれます。
旧加悦鉄道加悦駅舎 -歴史街道iセンター加悦駅舎-
この加悦駅舎内部は、1階が鉄道資料室と観光案内所、2階が文化ギャラリー、入館無料となっています。なにか「街と鉄道」では珍しく "情報ページ" 的な内容になってきましたが、ここは移設してまで鉄道関係施設を残そうと努力している人たちのためにも、簡単ですが宣伝させて頂きました。
この後、私は加悦SL広場へと向かいました。
鉱山駅跡に移った加悦SL広場へ