JR天北線
【終着駅、音威子府】
ついに、天北線の終着駅、音威子府駅に来ました。まず、駅内に入る前に、駅前の市街案内図に目を向ける。
【音威子府駅前、市街案内図】
この市街案内図は、音威子府が「道北の鉄道の要衝」だった頃の様子をはっきり示しています。駅構内に、何本線路があったことか…
とにかくお腹がすいた。黒そばを食べに行こう。
【音威子府駅舎】
しかし、駅舎はスッカリ…
この日のお昼御飯となった、黒そばとおにぎり。
とても美味しかった。黒そばはもちろん、それ以上におにぎりが美味しかった。適当に塩が効いてて、よかった。
お腹も膨らんだところで、駅舎内にある天北線記念館を見学。
館内には、おじいちゃん、おかあさん、お嬢さんの家族連れがいらした。おじいちゃんは、昔、天北線沿線にお住まいであったようで、私も話を聞かせて頂きました。
その時、稚内行トマム＆サホロ号臨時特急が到着する旨、アナウンス。さっそく160円で入場券を買って、駅構内へ。
【稚内行トマム＆サホロ号】
トマム＆サホロ号は、あっと言う間に、音威子府駅を去ってしまった。当たり前ですがこの特急、宗谷本線経由で稚内を目指すのです。天北線になど目もくれることなく…
そして誰もいなくなった、駅構内。
古ぼけた跨線橋を撮って、音威子府駅の思い出としようか？
いや違う。
【音威子府駅構内跨線橋】
音威子府駅構内で撮るべき写真は、かつての線路跡だ。ただのだだっ広い空き地こそ、今の音威子府駅を語ってくれるのだ…
【音威子府駅、広い構内】
これで、天北線のたびも終わりになる。構内を出る前に、音威子府で何かもう一つ、天北線を感じたい。
すると…
かつて天北線が発着していたホームの駅名看板。隣駅の表示はもちろん、宗谷本線のおさしまとなっていた。しかしよく見ると、この看板は古いもので、おさしまの表示は、シールで貼られていた。目を凝らすと、シールの下には、天北線のかみおといねっぷの表示が見えた…
【JR天北線 、 あとがき】
平成に入って、そしてJRになってから廃止となった天北線。しかし、天北線を失った地域の現在の姿は、不思議なほど自然です。天北線の遺構がほとんど消滅していることも、何か当たり前のように思えて仕方がない。
鉄道写真家、南正時氏が天北線について出された、
「廃止されるべくして消えていった鉄道」
という言葉が、よく似合う。
しかし、だからと言って、天北線の想い出は消えない。沿線にお住まいの方の胸に、そして、鉄道ファンの胸に…
「JR深名線」へ進む
「道北'98」へ戻る