第12日・県立美術館前駅～岡部役場前バス停

静岡県清水市～静岡県岡部町

【丸子、そして宇津ノ谷峠へ】

安倍川を渡り終え、かつての丸子の宿、静岡市丸子へと入りました。これからしばらくの間、鉄道とはお別れです。

私が足を踏み入れた、古き時代の雰囲気を多く残す、丸子の街。その丸子で、いちばん有名な場所は、ここでしょう。

丁子屋

現在でも、旅人にとろろ飯をふるまってくれる丁子屋。しかし、私が丁子屋にたどり着いた時には満席、かつ、駐車場の空きを待つ車の列を見させられる羽目になりました。

仕方なく私は、丁子屋の前に設置されていた、無人即売で、2個100円のポンカンを調達。いつものように、歩きながらポンカンをほおばりました。と～っても美味しいポンカンでした。決して、丁子屋に入れなかった負け惜しみではないです。

そして丁子屋の前を抜けると、旧東海道は一度、4車線の国道1号に吸収されました。この種の道路を歩くのは苦痛が伴うのですが、ガマンガマン。宇津ノ谷までたどり着けば、国道1号を離れることができるのですから。

そして宇津ノ谷に入り国道1号を離れると、一気に急勾配へと入ります。

急勾配。と言うことは、ちょいと登れば、素敵な街並みを眺めることが出来るはずです。

まだ、宇津ノ谷峠まではたどり着いていませんが、右写真の宇津ノ谷集落の街並みは、とても素敵じゃないですか。宇津ノ谷、と言うと、「明治のトンネル」などが紹介される場合もあるのですが、今、手元に宇津ノ谷で撮った写真を並べてみると、やはり右の写真、宇津ノ谷集落の街並みが一番でした。

さらに一登りして、宇津ノ谷峠を越えた私は、急坂を下りはじめました。

宇津ノ谷集落の街並み

勾配が緩くなりはじめ、岡部の街に入ってきました。しかし、岡部に入った私は、既にかなり疲れていました。今日は、もうこの辺りで歩くのを止めることにしたい。岡部には鉄道路線は無いけれど、幸い、静鉄バスはしっかり走っている。適当なところで止め、バスを待ちたい。しかし…
今回の企画で、歩くのを止めると言うのは、「街と鉄道・旧東海道を行く」にその駅やバス停が名を残すことを意味します。そこで、岡部にそれほど土地カンが無い方でも、馴染める名前のバス停で止めにしたい。

そこで、この日の私は、歩くのを止めるバス停に「岡部役場前」を選びました。

岡部役場前バス停に入ってきた、静岡鉄道バス藤枝駅行

第13日・岡部役場前バス停～金谷駅へ進む