山野線

― 栗野～菱刈～水俣 ―
(鹿児島県-熊本県)

【湯之尾駅跡を目指し、サイクリングロードを進む】

橋梁跡からの素晴らしい展望を堪能した後、山野線廃線跡は、サイクリングロードへと姿を変えていました。

サイクリングロードとなった廃線跡

ここ芦野町から菱刈町にかけての山野線廃線跡も、しっかりお金をかけ、サイクリングロードになっていました。

また、この辺りは、山野線廃線跡からの川内川の眺めも最高でした。

線路跡から望む川内川

ここのサイクリングロードは、さらに先へと線路跡を進む者を楽しませてくれるものが、用意されています。

線路跡脇の恐竜モニュメント

私は、線路跡右側の恐竜モニュメントに心を和ませ、菱刈町にある湯之尾駅を目指していました。
各種鉄道書籍によれば、湯之尾駅跡は何らかの整備がされたとのことなので、どんな風になっているのかを見るのも、大きな楽しみでしたから。

実際、湯之尾駅が近づいてくると、高い鐘の音と、子供たちの賑やかな笑い声が聞こえるようになりました。

湯之尾駅跡

湯之尾駅跡は、左写真に示すように、素敵な公園に生まれ変わっていました。
ホーム、そしてホーム付近には線路、そして花壇、あずまや…

そしてホームの傍らには、木製の蒸気機関車をイメージした、ジャングルジムのような遊具が設置されていました。
遊具の周りには、近くの幼稚園の子供たちが先生に連れられ、遊びに来ていました。子供たちは、実に楽しそうに機関車の中に入ったり、上にのったりしていました。また、運転席を連想させる位置には、小さな鐘が取り付けられていて、子供たちの何人かが、嬉しそうに鐘を鳴らしていました。

「鉄道を失った街の子供たちが、蒸気機関車をイメージさせる遊具で、楽しそうに遊んでいる」

私は、本当に嬉しくなりました。そして、子供たちの様子をじっと眺めていました。それからしばらくして、子供達を引率していた先生に挨拶し、私は湯之尾駅跡を後にしました。
駅前跡を線路跡と平行に走る、国道268号の南国バスの停留所表示が今でも、「湯之尾駅前」であることを確認して…

本当に、来てよかった。菱刈町は、私がここに来る前にイメージしていた通りの街のようだ。
すでにサイクリングロードは途切れていることなど気にせず、菱刈町役場のある、菱刈駅跡を目指しましょう。

湯之尾駅跡からの菱刈駅跡方面への線路跡

菱刈駅跡へ