― 廃止から半年を経て ―

電車が走らなくなった「新関～美濃」

【両駅とも生き残った、関駅と新関駅】

1999年3月31日をもって廃止となった、名鉄美濃町線・新関～美濃間。廃止にあたり、一番の問題点は、新関駅と関駅の関係でした。名鉄美濃町線・新関～美濃間の廃止の条件として、美濃町線の長良川鉄道・関駅までの延長が決まっていました。しかし、長良川鉄道・関駅が中途半端に近かったため、廃止時の処遇が注目された、美濃町線・新関駅。

そして1999年4月1日。新しく生まれ変わった美濃町線には、新関という名の駅と関という名の駅、2つが存在することとなっていました…

結局のところ、現在でも美濃町線の終着駅は、新関駅と見た方がよさそうです。どういうことかと言えば、毎時約4本の美濃町線は、そのうちの3本が新関駅止まりであり、1本だけが関駅まで走っている。そう、関駅で毎時1本程度の長良川鉄道に接続できる便だけ、美濃町線は関駅まで走るのです。
「長良川鉄道に接続する時間だけ、お付き合いで、関駅まで足をのばす」
って感じですね。

この、新関駅と関駅の問題に関し、発想が貧困な私などは、「美濃町線が関駅まで延伸されるということは、終着駅の機能は関駅に置かれる」と決めつけた上で、考えを巡らせていました。こんなやり方もあるんですよね。忘れてました…

【1999年3月末の美濃町線】

99年2月末、私が新関～美濃間を訪れた際、私は「廃止前は、これが最後」と決めていました。しかし、あるオフ会の開催により、3月末にも私は新関駅にたどり着きました。

1999年3月28日、新関～下有知にて

「さよならヘッドマーク」をつけていた、オフ当日の美濃町線。オフ参加組は満員御礼のモ590形に乗車し、美濃往復へと出発したのですが、私は美濃往復をサボって、上の写真を撮っていました。

そして数日後の3月31日。この日をもって、新関～美濃間にモ590形の姿を見ることはなくなりました。

美濃町線、新時代へ