JR天北線
【浜頓ホテルにて】
浜頓別駅跡すぐの浜頓ホテル。ここは、名前こそ「ホテル」ですが、畳の部屋に布団に温泉、とそれなりのレベルの旅館です。
この浜頓ホテルでの思い出は、何と言っても、蟹尽くしの夕食。考え得る蟹料理が、次々と出てきた。どれもこれも、とてもおいしかったのですが、出てきた量も半端じゃなかった。この夜、私は普段食べる量の2倍近く食べたのですが、普段食べる量の3倍の料理が出てきた…
ウウウ
さあ、食べ過ぎて眠くなった。明日朝、もう一度クッチャロ湖畔を歩いてから、天北線に沿って音威子府を目指そう。
【浜頓別を出発】
クッチャロ湖畔をひとしきり歩いた私は、浜頓別の街に別れを告げました。
これから先、音威子府まで、天北線には小さな駅がたくさんありました。しかし、私は、1つ1つの駅を追うことに興味を失ってしまいました。それならば、いくつかの駅を適当に選び、立ち寄りながら物思いに耽ろうとの結論に達しました。
とにかく先を急ぎ、下頓別まで進みました。
【下頓別駅跡】
下頓別は、鉄道の匂いを完全に失いました。
どういう事かと言うと、この風景を眺めていると、鉄道のない今の姿がとても自然なのです。それは、鉄道時代の駅舎、ホームがないからではない。
街が、天北線を忘れてしまった、と言ったらよいのでしょうか…
いや、街が失うべくして、天北線をなくしてしまった、と言うほうがよいかもしれない…
【中頓別駅跡】
ついに、浜頓別町から中頓別町に入ってきました。
この中頓別町の中心にあったのが、中頓別駅です。
天北線の駅をもっていた中頓別地区は、なかなか大きな集落です。「商店街」と呼ぶに相応しいところもある。このくらい大きな集落にとって、天北線の思い出はどんなものなのでしょうか…
ちょうど、レンタカーのガソリンが減ってきた。
入ったガソリンスタンドは、オバサンが一人で切り盛りしているような小さなスタンドでした。お客も少ないので(スミマセン)、オバサンと少し話をさせて頂きましたが、「天北線があった時代からすると、ずいぶん変わってしまった。」という内容でした。
ちょっと不安をもちながら、中頓別駅跡、現・中頓別町 天北線メモリアルパークに足を踏み入れました。
ここ中頓別駅跡は、鉄道時代の遺構はすべて消え、素敵なバスターミナルに変身していました。このバスターミナル、なかなか立派な建物なのですが、一つ大きな不満があります。
それは、建物内2階は「天北線資料展示コーナー」を詠いながら、鎖がかかっていて立ち入りできないことです。私は、「この種の展示コーナーは、廃線後に生まれてきた地元の子供たちのもの」という意見を持っていますが、立入禁止にしてるんじゃ、どうしようもないじゃないか…
それならば、建物横に展示されてるキハ22でも眺めましょうか。
【中頓別町 天北線メモリアルパークにて】
かつての駅構内は、ゲートボール場に変身しました。この時も、お年寄りの方々がゲートボールを楽しまれていました。お年寄りの方々に話を聞かせて頂こうかと思ったのですが、みなさん、プレーに熱中していらっしゃるので、かつての駅前商店街を歩くことにしました。
北の田舎町をノンビリ歩きながら、それまでにたまった疲労をとったのでした。
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